
人混みの中で突然、心臓がバクバクして息が苦しくなったり、めまいがして倒れてしまいそうになったり…。これらは、もしかしたらパニック症(以前はパニック障害と呼ばれていました)の症状かもしれません。パニック症は、多くの人が経験する可能性のある心の病気ですが、「気のせい」と我慢してしまい、適切なケアを受けられていないケースも少なくありません。
パニック症は、突然、理由もなく激しい不安や恐怖に襲われ、それに伴って身体的な症状が現れる病気です。これらの症状は「パニック発作」と呼ばれ、多くの場合、数分から長くても30分以内には収まります。
パニック発作ってどんな症状?
パニック発作の症状は人によって様々ですが、代表的なものには以下のようなものがあります。
- 動悸、心臓がドキドキする、心拍数の増加
- 息苦しさ、窒息感
- 胸の痛みや不快感
- めまい、ふらつき、気が遠くなる感じ
- 吐き気、腹部の不快感
- 体のしびれやチクチク感
- 冷や汗、または体のほてり
- 震え、手足の震え
- 現実感のなさ(自分が自分でないような感じ)
- コントロールを失うことへの恐怖
- 死への恐怖
これらの症状が突然現れ、「このままどうにかなってしまうのではないか」という強い恐怖を感じるのが特徴です。発作が起きやすい場所や状況を避けるようになり、外出が困難になるなど、日常生活に支障をきたすようになることもあります。これを「広場恐怖」と呼びます。
自分でできる対応方法
パニック症の症状に悩まされている場合、まずはご自身でできる対処法を試してみましょう。
- 呼吸法を試す: パニック発作中は過呼吸になりやすいため、ゆっくりと深く呼吸することを意識しましょう。4秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口からゆっくり息を吐き出す「4-7-8呼吸法」なども有効です。
- 安心できる場所へ移動する: 発作が起きたら、できれば人混みを避け、落ち着ける場所に移動しましょう。
- 「大丈夫」と自分に言い聞かせる: 発作は必ず収まることを思い出しましょう。恐怖を感じても「これはパニック発作だ。すぐに終わる」と自分に言い聞かせることが大切です。
- リラックスできる方法を見つける: 普段からストレスを溜めないように、趣味や運動、瞑想など、自分がリラックスできる方法を見つけて実践しましょう。
- 生活習慣を整える: 規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、心身の健康を保つ上で非常に重要です。カフェインやアルコールの過剰摂取は避けるようにしましょう。
- 信頼できる人に相談する: 一人で抱え込まず、家族や友人など、信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることがあります。
治療が必要な場合は速やかに受診を
セルフケアを試してもパニック発作が頻繁に起こる、日常生活に支障が出ている、といった場合は、速やかに専門機関を受診することをお勧めします。パニック症は、適切な治療を受けることで改善する可能性が高い病気です。
どこに受診すればいい?
- 精神科・心療内科: パニック症の専門的な治療を行っているのは、精神科や心療内科です。薬物療法や精神療法(認知行動療法など)を通じて、症状の改善を目指します。
- カウンセリング: 専門のカウンセラーによるカウンセリングも有効です。発作の原因を探り、対処法を身につける手助けをしてくれます。
パニック症は、決して珍しい病気ではありません。そして、適切な治療を受けることで、以前のような生活を取り戻せる可能性が十分にあります。一人で悩まず、ぜひ専門家のサポートを求めてみてください。
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